鍼の刺入と刺激量によって得られる“鍼の得気”について

鍼の刺入と刺激量によって得られる“鍼の得気”について
 
得気とは、体内に鍼を刺入した時に得られる酸っぱい感じ・だるい感じ・重い感じ・腫れぼったい感じ・しびれた感じの事を言います。 時々、この得気感を痛みと勘違いしてしまう方がいますが、この反応は痛みとは違うものです。

この得気感があったと言うことは、鍼の刺激により体の中の自然治癒力が働きだし、 治ろうとしている良い反応だということをご理解下さい。決して未熟な技術による刺入痛とは違います。刺入時には、ほとんど痛みはありませんが、チックとした鈍い感じがすることが稀にあります。
 
少しだけ中国鍼の説明をさせて頂きたいと思います。一般には太い鍼、強い刺激を与え、鍼の痛みが強いのが中国鍼と思っておられる先生方や患者さんにも多いのも事実です。しかし実際は太い鍼、強い刺激が本来の中国鍼ではありません。ただ、前記で述べた様に鍼の得気を得る為に、やや太目の鍼或いは刺激を加えることは、時によってあります。それによって生ずる得気が鍼の痛みと勘違いされていることが多いと思います。
しかしながら中国鍼で一番大切なのは患者さんの体質、免疫力の把握と症状の進行具合を判断して、それらに合わせたその時々の状態にツボの組み合わせを考えて、中国鍼の種類を選び、治療を行なう事です。

しかし得気を得るために一般の日本の鍼治療より刺激は多少強めになります。そのかわりにツボを選んで鍼を刺入する場所が少ないのが利点です。
 
確かに、日本の鍼は、中国鍼と違い、鍼が細く繊細に作られています。鍼管を使って鍼を刺入させる方法は世界に誇れるものがあります。それはほとんど鍼を刺す瞬間、無痛であることです。しかも中国鍼と違い、人体の多くの場所に多くの鍼を刺すことができます。しかしながら患者さんに得気の刺激が多く与えるために、患者さんに刺激過大を生ずることがあります。

このように中国鍼も日本の鍼も利点と欠点を持ち合わせています。鶴見神社の鍼灸院では両方の利点だけを利用して治療に当たっています。しかも経絡のバランスを整え、免疫力を高めるために、必要最低限のツボを選穴し刺激しています。決して無意味なツボに刺激を与えてえることはしません。その点を理解し日本の鍼や中国鍼で受診されると、きっと良い結果、反応が得られると思います。

また、患者さんには敏感体質な方もおられます。そのときは軽い刺激で治療効果を得られる場合が多くあります。その様な方には、得気を伴わない刺激を行なうことにしています。


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