「玉砂利」 について

「玉砂利」 について
鶴見神社も最近は外国人のお方が参拝に来られるようになりました。御神木の2本の楠木の周囲に垣根をしていますので、不思議そうに見られます。外国人にその理由を説明しました。今年の初めより御神木が枯れだしたので、「樹木医」さんに相談しました。その原因として、参道に小さな石、玉砂利が敷いてあるので、その玉砂利の上に昨年の修復工事の大型車両が駐車していたために、御神木の根っこが車両の重みのために、雨などの水分補給ができなくなったことが原因だと説明しました。

しかし外国人から、なぜ参道に小さな石が敷いてあるのか、歩きにくいから必要ないのではないか、なぜ楠木に神さまが宿られているのか、日本では「樹木」の医師がいるのか、と質問されました。

通常、日本の神社の参道に玉砂利が敷いてあるのは当たり前です。しかし外国人にとっては、わざと歩きにくいようにしてあるのが不思議に感じられるようです。大和言葉の意味から言いますと、玉砂利の玉とは「たましい(魂)」「みたま(御霊)」の「タマ(霊)」と同じ意味です。

そして「砂利」はあて字で、本来「じゃり」は細かい石の意味の「さざれ(細石)」からきています。玉砂利とは「霊魂」の籠もった大切な小さい石という意味になります。

伊勢神宮にもやはり参道には玉砂利が敷いてあります。そして御正殿(御社殿)のまわりには白石(しらいし)が敷きつめてあります。この白石は、遷宮といって二十年に一度、御正殿を造替するお祭りがあり、その際に伊勢市を流れる宮川上流の河原から、自然のままの汚れていない、きれいな丸い白石を持って来て御正殿のまわりに新しく敷きつめるのです。「お白石持ち行事」または「お白石持ち神事」と言われています。鶴見神社も約60名を引き連れて平成25年8月に参加する予定です。

御正殿とその周辺は最も神聖な場所ですから、最高に清浄にしなければいけません。そのために、きれいな白石を敷きつめるのだとされています。つまり敷くことによってその場所をお祓い・お清めする意味があるのです。

 このように日本では昔から神聖なところは、さらに清浄にするため、きれいな石を敷きつめたのです。ですから玉砂利も、清浄さを保つために敷かれているのです。


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