三島先生や森田先輩は英語が話せた事実

三島先生や森田先輩は英語が話せた事実
昭和45年11月25日、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地内東部方面総監部の総監室で三島由紀夫先生と森田必勝先輩は自決されました。このことについて何度もブログに記載しました。ところで三島先生や森田先輩は英語がしゃべれる、と言うことはご存知ですか。昭和44年にカナダの放送局で依頼で武士道について語られたことがありました。流暢な英語で語っておられます。現在は「YouTube」のインタビューのビデオで拝見すると理解できます。

三島先生はBritish Englishの奇麗な英語なのです。「さむらい」というイメージが付きまとう三島由紀夫先生ですが、流暢な英語で自分の意見を話され、カナダ放送局の質問に対しても英語で武士道についてしっかりと話されています。森田さんに「三島先生は英語もできるのですね」と尋ねたところ「ドイツ語はもっと流暢にしゃべられる」ということでした。英語は、リンガフォンの教材を使って独学で英語を学ばれたそうです。ドイツ語は学習院時代に学ばれたそうです。

森田さんの英語は、三重県の英語教育で有名な海星高校時代で学ばれ、そしてお兄さんが英語の教師をされていた関係上、英会話は得意でした。蛇足かもしれないが、日本の首相や外務大臣が、しっかりした意見を英語で言える能力を備えた人であってほしいと願います。

話しはかわりますが、江藤小三郎(えとうこさぶろう)という人物をご存知ですか。私より5歳年上で、昭和44年2月11日午後11時40分、国会議事堂前にある憲政記念館脇の内堀通りの歩道上でガソリンをかぶって焼身自決した人物です。私は面識はありませんが、彼は明治の元勲江藤新平の曾孫にあたります。

彼の父親は江藤夏雄氏で、五・一五事件に連座し、内乱予備罪で有罪となった海軍中尉で幽顕塾塾長林正義とは親友関係にありました。彼は幽顕塾とは関係ありませんが、陸上自衛官で陸上自衛隊生徒(7期)で同期に軍事評論家小川和久氏がおられます。

彼は明治維新の功臣・江藤新平の曾孫として神奈川県横浜市金沢区六浦に生まれました。父は江藤新平の孫で衆議院議員の江藤夏雄、祖父は江藤新平の二男で衆議院議員・犬養毅の側近だった江藤新作で、政治家として名門の家庭に生まれ育っています。

昭和44年2月11日の建国記念の日、国会議事堂前で遺書「覚醒書」を残して世を警め同胞の覚醒を促すとしてガソリンをかぶって23歳で焼身自決しました。昭和40年代初頭から新左翼系の全学連などの過激な活動が目立ち、騒然とした状況でした。その行為は私たち新右翼・民族派運動に多大な影響を及ぼしました。翌年の三島由紀夫先生・森田必勝先輩の楯の会事件に繋がったと思います。影響を与えた遺書と言うべき「覚醒書」を記載します。

「覚醒書」
混沌たる世界、暗雲立籠む皇国。自然科学におかされ地獄道に落ちし民族。
これを救う道、一事に極む。これ大自然に沿いし無私の心なり。無私の心、真我に通ず。真我集へば破るる事なし。国の大事、すべて無私より始まる。
ここに気付き行えばあとは康し。
一皇万民、天皇の許に真我が集う時、皇国毅然として興る。皇子皇民、一丸となり熱鉄玉を呑む勢いにて行えば世界万民を救う道をなすこと難くなし。我、神命により不生不滅の生を得む。ここに肉体を放棄し永遠の生命を得む。
我「建国の日」に魂魄となりて、民族の危機にあたるものなり。
昭和四十四年二月十一日
 
 辞世
「あらあらし 空にこみとり大楠の 大御心を誰ぞ知るらん」
「かくすれば かくなるものと知りつつも やむにやまれぬ 大和魂」

こうした遺書を残し、吉田松陰先生の辞世の句とともに世を去りました。自らの命を絶つことには、その賛否は皆さんの判断にお任せしますが、20代の一人の青年が国を思い、その一命を投げ打って主張という事実があった、と言うことだけでも、知ってほしいのです。

その後、三島先生は「若きサムラヒのための精神講話」において下記の通り述べられています。

二月十一日の建国記念日に、一人の青年がテレビの前でもなく、観客の前でもなく、暗い工事場の陰で焼身自殺した。 そこには、実に厳粛なファクトがあり、責任があつた。芸術がどうしても及ばないものは、この焼身自殺のやうな政治行為であつて、またここに至らない政治行為であるならば、芸術はどこまでも自分の自立性と権威を誇つてゐることができるのである。私は、この焼身自殺をした江藤小三郎青年の「本気」といふものに、夢あるひは芸術としての政治に対する最も強烈な批評を読んだ一人である。

と記せられています。その1年10ヵ月後、自決されるとは夢にも思いませんでした。

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