衆議院議長・参議院議長の議院秩序保持権

衆議院議長・参議院議長の議院秩序保持権
報道によりますと、参院予算委員会で民主党の筆頭理事を務める蓮舫元行政刷新担当相は１０月８日午前の同委理事会で、 山谷えり子国家公安委員長に対し７日の審議で民主党の野田国義参院議員が「「懇ろだった」とのやじが飛んだ問題をめぐり、「セクハラやじ」を飛ばしたことを認めた上で、謝罪しました。

　民主党議員は７日の参院予算委で、同党の別の議員が５年前の山谷氏の滞在先のホテル
で「在日特権を許さない市民の会」（在特会）の関係者の男性が訪問したことを追及する最中に、「宿泊先まで知っているっていうのは、懇ろの関係じゃねえか」とやじを飛ばした、と言うことでした。

竹島の日は、平成17年（2005）に「竹島の日を定める条例」（平成17年3月25日島根県条例第36号）により2月22日と定められました。それ以来、毎年2月22日には「竹島の日」として記念式典が執行それています。そのことから平成２１年２月２２日、松江市内のホテルで、当時の山谷えり子さんが「竹島の日」の記念行事に出席し、講演されていました。

講演後、出席者の数名と記念写真を撮りました。「竹島の日」の記念行事には維新政党の魚谷さんも私も出席しておりました。当時の「在特会」の連中も、維新政党の党員として出席していました。彼らと山谷えり子さんとは初対面でした。そのときに記念写真のつもりで撮影したと思います。たまたま「竹島の日」の記念行事で松江市内のホテルで一緒になった、と言うことです。

野田国義参院議員のいう「懇ろだった」という関係ではありません。山谷えり子さんとは40年ほどの付き合いがあります。平成２１年当時、山谷さんも私も魚谷さんも同年代で50代後半のおじいさんとおばあさんです。そのおばあさんが維新政党(後の在特会)の20代から40代までの青年たちと「懇ろな関係」などあり得ません。

今回のセクハラヤジ問題がここまで拡大した最大の責任は誰にあるだろうか、と考えて見ました。結論から言えば、アホの民主党の下劣かつ低俗なヤジを発した野田国義参院議員が一番責めに問われるべきだと思います。

もう一つ国会の品位を著しく傷つけた原因は，当該ヤジを許容してしまった参院予算委員会議長にあると考えます。

議長の権限には次のようなものがああります。
・議院秩序保持権（国会法19条）
・議事整理権（国会法19条）
・議院事務監督権（国会法19条）
・議院代表権（国会法19条）

今回のヤジについては議院秩序保持権（国会法19条）に該当するものだと考えます。この中には議院警察権（国会法114条）が含まれています。議院警察権の中に衛視執行というのがあります。

衛視執行とは、国会の衆議院議長・参議院議長がそれぞれ有する議院警察権を執行し、院内の秩序を回復するために、衛視に強制執行を命じる議長からの命令、あるいはその命令に従っての衛視の職務執行のことです。

つまり議場や委員会室での議員間の対立から生じる混乱、傍聴席からの議事妨害などの混乱に際して、事態を打開し、院内の紀律を回復するために命令が発せられることができます。許可なく登壇した議員、発言を中止されてもこれに従わない議員に対して、演壇から降りることを命じる降壇命令に従わない議員に対しても、衛視執行命令が発せられることがあるのです。

下劣かつ低俗なヤジを発した議員に対して議場から退場させることが出来る権限を議長にはあるということです。ヤジを飛ばす議員に対して、議長は「静粛に静かにしなさい」などと注意をした後，それでも止めない議員に対して，「議事運営のために退場を命じます」などと極めて強い口調で国会の秩序維持のために議院警察権を執行しなればなりません。

国会の議場での秩序保持と議事の整理が議長の職務だと思うのですが。

コメント 1

質問です。
議院警察権は衆参両議長に与えられた権利だということですが、予算委員長も行使することができるのでしょうか。議院警察権が及ぶ範囲については、議事堂の囲障内ですので、国会内でおこったすべてのことに対して衆参の議長が権力を発動できるというのは理解できます。では、参院予算委員長が委員会での混乱をなんとかしようというときは、参院議長に通告したうえで、議長の権限で警察権を発動するということですか。それとも委員長にも警察権が付されているということでしょうか。
素人質問で申し訳ありません。お知恵をお貸しくださいませ。
by ｋ (2019-02-20 11:04)