中秋節(旧暦8月15日)について

中秋節(旧暦8月15日)について
中秋節は9月上旬~10月上旬にある中国のお月見の日で、中国では9月22日から24日まで休日となっています。中秋節は春節、端午節と並び、中国三大節句の一つです。1年でも最も美しい満月の見られるこの時期に行われます。古代中国では中秋節は祖廟を祀る日でもありました。

今の時代、中秋節は月見の行事です。月に住む美女やウサギのために、月餅を供え、家族で月見を楽しみます。その昔、中国が蒙古に支配されいた時代がありました。厳しい圧政下にあり、漢民族は蒙古軍に反抗する機会を狙っていました。一斉蜂起の計画を蒙古軍に知られることなく、人々に知らせるために、その旨を書いた紙を月餅に忍ばせて各家庭に配り、一斉蜂起は成功させ、明朝が樹立した、という逸話が残っています。

中秋節の時期に、我が国ではお彼岸となっています。元々この日はお彼岸であって、先祖を祭る日でありました。宮中では9月23日、秋分の日に秋季皇霊祭が斎行されます。また古くから、お彼岸に最も近い戊の日は、社日として氏子が氏神たる神社に参詣し、春は五穀豊穣を祈り、秋は実りある収穫に感謝する習わしがありました。

当社でも9月23日、秋分の日、午前10時から祖国日本の為、尊い命を捧げられた護国の御英霊をお慰め申し上げる為に、祖霊祭を斎行します。

不思議に神社の恒例祭と中国の伝統的な祭事は重なることが多いのです。例えば春分の日の春季皇霊祭は清明節、5月5日のこどもの日は端午節(龍舟祭)、9月9日の重陽の節句などがあります。

先月の8月24日に「大阪道教教会」に頼まれ、「知っていて知らないお宮のこと。恒例祭と道教との関係」という演題で講演をさせてもらいました。日中関係は決して良好とはいえません。「政治」とは別に「民間」で交流することが必要です。それで「大阪道教教会」
の講演を引き受けました。

25歳のときに1年半あまり中国に短期留学しました。中国医学、特に鍼灸医学を学び、中国各地の病院で研修させてもらい、中国の人たちと交流しました。そこで中国の伝統と文化に接することが出来ました。今回の講演は中国の文化や道教が日本に大きな影響を与えた具体的な例を拾ってお話させてもらいました。

私たちのご先祖は中国の文化も良いところを取り入れてきました。それを上手に育み発展させてきたのが日本文化なのです。日本風にアレンジしながら大切に今も残して来たものが多くあります。その一つに神道の祭祀です。2時間の講演でしたが充実させていただきました。
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