神さまと民主主義

 神さまと民主主義

神社におりますと、崇敬者から神棚にいろいろな神社の神札をお祭りしているのですが、神さまの間で喧嘩はありませんか、聞かれることが時々あります。私は即座にありません、と答えています。崇敬者に、むしろ大祓詞の中に「神議(かむはか)りに議(はか)り」と見えるほど、高天原の神さまの世界では、満場一致の議会制民主主義が発達しており、争いごとがないように協議と議論が繰り返して行われております、と説明します。
 その一端を知ることができるのは「大祓詞」であると指導しています。ここで「大祓詞」のその箇所を紹介します

高天原に神留り坐す(たかまのはらにかむづまります) 皇親神漏岐(すめらがむかむろき) 神漏美の命以て(かむろみのみこともちて) 八百萬神等(やおよろずのかみたち)を神集(かむつど)へに集(つど)へ賜(たま)ひ 
神議(かむはか)りに議(はか)り賜ひて 我(あ)が皇御孫命(すめみまのみこと)は 豊葦原瑞穂國(とよあしはらのみずほくに)を 安國(やすくに)と平(たい)らけく知(し)ろし食(め)せと 事依(ことよ)さし奉(まつり)りき

訳しますと、天上にある高天原という、清らかな神の世界におられる祖神様のご命令によって、八百万の神様がお集まりになり、ご相談と協議が繰り返され、その結果、皇孫邇邇芸命(こうそんににぎのみこと)に対して日本の国が平和に安心して暮らせるように治めなさいというご命令が下された、ということになります。

「神々が協議をなさった」ということは「大祓詞」以外にも、古事記・日本書紀の神話の中にもあります。さながら大型コンピュータ同士のネットワークのように、八百万の神さまは互いに緊密に連絡を取り合いなさっているというのが、古来の日本的な考えであるのですと思います。

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