大和言葉2

大和言葉2

 知っていて知らないことの一つに東西南北があります。なぜ東が「ひがし」、南が「みなみ」、西「にし」、北「きた」という言葉になったのか、皆さんは考えたことがあるでしょうか。これを大和言葉で言語の由来を考えてみましょう。「ひがし」の言葉を分解しますと「ひ」+「がし」になります。大和言葉には濁音がないので「ひ」+「かし」ということになります。「ひ」は「日」につながる言葉です。
 今でも4月18日というように「月」と「日」が日にちには付いています。生年月日にも「月」と「日」が付いています。「ひがし」の「ひ」は「日」、つまり太陽の運行に関係深いい言葉と文字です。
 次に「ひがし」の「がし」は大和言葉では濁音がありませんので「むかし」という言葉が短縮されたものです。大和言葉でいう「むかし」の「む」は迎える意味があり、「かし」は後の「かしら」という言葉になりますが、頭という意味す。
 「ひむかし」という大和言葉は、太陽が東から昇り太陽の頭が見えて朝を迎える言葉で、後に「ひがしら」となり短縮されて「ひがし」となります。

次に大和言葉の「みなみ」は「みひぃなみ」の短縮された言葉です。南側は太陽がいつまでも照らし続けます。「みひぃなみ」の「みひぃな」は今の言葉に直すと 「みんな」(皆)ということになります。「みひぃなみ」の「み」は「みる」の「見る」です。つまり南は太陽を皆が見る事が出来る、「みんなみる」が短縮して「みなみ」となりました。

次に「にし」ですが、「にし」の「に」は大和言葉では「煮える」ことを表します。「にし」の「し」は「息むという意味と、もう一つに「沈む」というのがあります。つまり大和言葉で「にし」は「にえし」の言葉であります。太陽が煮えきって沈んで行く、いわば西方浄土に近い意味があります。大和言葉の「にえし」が短縮されて「にし」になりました。

次に「きた」は大和言葉で「きたふ」になります。「きたふ」の「き」は太陽の光の力を表しています。「きたふ」の「たふ」は絶えてしまった、ということです。つまり太陽の力が無くなってしまったという意味です。「きたふ」の「ふ」が短縮されて「きた」という言葉に変化してしまいました。
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