外宮先祭について

外宮先祭について
よく氏子崇敬者から、伊勢神宮に参拝するときに、なぜ先に外宮を参拝しなければならないのですか、と質問されます。この理由を説明するには、まづ内宮と外宮の御鎮座についてお話をする必要があります。
 
内宮とは、皇祖天照大御神をお祀りする皇大神宮のことです。内宮の御鎮座は、皇孫葦原中国への降臨に際して、天照大御神が皇孫にお授けになられた八咫鏡に由来します。天照大御神はこの御鏡を自らの御魂として、皇孫(天皇)と同じ御殿にて奉祀するよう命ぜられました。

しかし、第十代崇神天皇(すじんてんのう)は、その御神威を畏(かしこ)み、皇女によって皇居外の神聖な地を選んでお祀りするようになり、やがて、第十一代垂仁天皇(すいにんてんのう)の御代になり、伊勢の地に御鎮座なされたのです。

外宮とは、豊受大御神をお祀りする豊受大神宮のことを言います。第二十一代雄略天皇の御代、天照大御神が天皇に、丹波国(現在の京都府と兵庫県の一部)より自らの御饌を奉る神として、豊受大御神をお迎えするようお告げになられました。
 
そして自らの命により、豊受大御神を伊勢の地にお迎えになった天照大御神は、「我が祭りに仕え奉る時は、先ず豊受の神の宮を祭り奉るべし、しかる後に我が宮の祭り事を勤仕(つかえまつる)べし」(『太神宮諸雑事記』)と重ねて命ぜられました。

この神託により神宮では、古くから重儀である三節祭(六・十二月の月次祭、神嘗祭)においても、先ず外宮でお祭りした後、内宮でお祭りするという、外宮先祭(げぐうせんさい)により祭祀がおこなわれ(『延喜伊勢大神宮式』)、現在に至っています。

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