横山大観画伯の逸話について

横山大観画伯の逸話について
私の好きなウィスキーはオールドパワーです。毎日愛飲しています。日本酒は全く飲みません。おいしいお酒は神職として伊勢で修行していたときに全国から奉納される名酒を飲んだために、普通のお酒は飲めなくなったのです。「久保田」の万寿や「羅城門」あたりは飲めますが、それ以外のお酒は飲めません。

ところで今から25年前に3年間ほど、1ヶ月に数回泊りがけで広島市へ難聴児の治療のために往診していたころのお話です。広島県には意外と名酒があるのです。その中で広島県三原市の「酔心」がうまいので、鍼灸による難聴治療の時間に余裕が出来たときに、新幹線を利用して三原市の株式会社酔心山根本店に行きました。

行って驚きました。そこには横山大観先生の「大観記念館」があったのです。すばらしい躍動のある大観先生の絵が展示されていました。なぜ酒造元に横山大観先生の記念館があるのかたずねました。以下については株式会社酔心山根本店のブログを参照します。

横山大観画伯と醉心のつながり
横山大観が最も愛飲した酒が三原市の醉心でした。
大観にとって醉心は主食であり、米の飯は一日を通じてわずかに朝お茶碗軽く一杯程度のもので、後は全部醉心でカロリーを取っていたといわれています。
大観とのつながりが深かったのは先々代の山根薫(やまねかおる)社長で、出会いは昭和初期にさかのぼります。

醉心山根本店の東京販売店にいつも酒を買いに来る上品な女性がいた。
どなたかと店の人が尋ねたところ横山大観の夫人だという。

興味を持った薫が大観の自宅に伺い酒造りの話をしたところ、名人は名人を知るということかたちまち意気投合。
『酒づくりも、絵をかくのも芸術だ』と大観は大いに共鳴した。
感動した薫は、一生の飲み分を約束した

一生の飲み分を約束して以来、大観は醉心に毎年一枚ずつ作品を寄贈してくださり、それが集まって「大観記念館」ができあがりました。
この記念館は3年に一度文化の日に一般公開されています。
大観の作品の他に川合玉堂(かわいぎょくどう)・菱田春草(ひしだしゅんそう)・頼山陽(らいさんよう)の作品も納めてあります。

この約束は、昭和三十三年(一九五八年)に大観が永眠するまで続きました。
醉心は大観の日々の生活に余りにも密着して居り、戦争が激しくなってからの醉心の運送には大観も大変気を使い五島慶太運輸大臣に依頼した事もあったとのことです。

亡くなる二年前、薬や水さえ受け付けなくなくなって重体となったときでも、醉心だけはのどを越したといい、それをきっかけに翌日からは果物の汁や吸物などが飲めるようになり、一週間後にはお粥を食べれるまでになったとの記録も残っています。

以上株式会社酔心山根本店のブログを参照しました。男の友情とはすばらしいものですね。酔心の山根社長と横山大観先生との約束を50年間守り続けたのです。男と男の約束は生涯かけて守り通すのが大和男児だと思います。

私と維新政党を立ち上げた魚谷さんとの約束は、60歳になったら協力すると言うのがありました。今、それを私は実行しています。

ところで横山大観先生の大病を治した鍼灸師がおります。その鍼灸師とは沢田健先生です。沢田先生は昭和13年に亡くなられましたが、横山大観先生が大病を患い、医師から死ぬのが、今日か明日かの宣告を受けられたときに、大観先生と家族は「どうせ死ぬならば鍼灸治療でもしてみるか」ということで沢田先生に往診を頼まれました。

沢田先生は大観先生の自宅に行き、寝込んで苦しんでいる先生の脈を取り、一言「何とか成りますよ」と言われ、すぐさま左右の肘にある曲池というツボ2穴にお灸5壮ほどすえて「大丈夫」と言われて帰られました。大観先生と家族は信じられない、という顔つきでした。ところが数時間たつと一変し、大観は「腹が減った。酒とつまみを持って来い」と言われるまでに回復したのです。沢田先生は1週間、往診されました。大観先生は10日ほどで完治したのです。

それから大観先生は沢田先生のお灸を受けに、鍼灸治療所に通院されたのです。沢田健先生の患者さんには安岡正篤先生がおられました。以前から安岡正篤先生が横山大観先生に「病気になったら沢田の所へ行け」と言われていたそうです。

沢田健先生は朝鮮で整骨院を開業され、大正11年日本に帰ってこられ、その後、東京にて鍼灸院を開業されました。治療法は題して五臓六腑を主体とした「太極療法」と言いました。昭和13年4月26日死去されました。享年62才でした。沢田先生も横山大観先生も酔心の山根薫社長も、名人といわれる人たちに共通しているところは、目には見えない「神気」の世界が理解できる、と言うことでしょう。








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