雅楽について宮内庁のホームページから抜粋します。

雅楽について宮内庁のホームページから抜粋します。
日本には上代から神楽かぐら歌・大和歌・久米くめ歌などがあり,これに伴う簡素な舞もありましたが,5世紀頃から古代アジア大陸諸国の音楽と舞が仏教文化の渡来と前後して中国や朝鮮半島から日本に伝わってきました。雅楽は,これらが融合してできた芸術で,ほぼ10世紀に完成し,皇室の保護の下に伝承されて来たものです。その和声と音組織は,高度な芸術的構成をなし,現代音楽の創造・進展に対して直接間接に寄与するばかりでなく,雅楽それ自体としても世界的芸術として発展する要素を多く含んでいます。

雅楽には,日本固有の古楽に基づく神楽・倭(やまと)舞・東游(あずまあそび)・久米(くめ)舞・五節舞(ごせちのまい)などの国風(くにぶり)の歌舞のほかに,外来音楽を基として作られた大陸系の楽舞すなわち中国系の唐楽と朝鮮系の高麗楽,そして,これらの合奏曲の影響で平安時代に作られた催馬楽(さいばら)と朗詠の歌物とがあります。演奏形式は,器楽を演奏する管絃と舞踊を主とする舞楽と声楽を主とする歌謡とに分かれています。使用される楽器には,日本古来の神楽笛・和琴などのほかに,外来の笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・笛などの管楽器と,箏(そう)・琵琶(びわ)などの絃楽器と,鞨鼓(かっこ)・太鼓(たいこ)・鉦鼓(しょうこ)・三の鼓(つづみ)などの打楽器があります

今年4月初旬、日中国交回復40周年の記念行事として上海から道教協会のメンバーが大阪を訪問されました。上海道教協会から大阪を訪問するにあたり、どこと交流したらよいのか教えて欲しい、ということでしたので、京都の宇治市の万福寺と私の母校浪速高校の雅楽部を紹介しました。浪速高校は神社神道系の高校で、大阪府下の神社の寄進で創立されました。校内には祖霊社が祀られています。その関係で雅楽部があります。

特に上海道教協会との雅楽交流で、彼らは大変に驚きました。雅楽器の多くはもともとは中国大陸から渡って来た古楽器ではですが、中国では唐時代に失われて記憶すら残っていない雅楽の曲を、日本では千年以上の長きに渡って演じ伝えられているのか、また高校生が見事に演奏できるのか驚愕していました。

雅楽の奥深さ、面白さは測り知れないものがあります。世界最古のオーケストラ、といっても過言ではありませんが、オーケストラと違い指揮者はいません。ただ横一列に並んで演奏するだけです。指揮者がいないために、それぞれの音をうまく合わせるように「お互いの間」を大切にしています。それは、お互いの心を読みあう感覚に近いです。

雅楽の笛は、竹に穴を開けただけのシンプルな楽器です。篳篥は漆を塗った竹の管で作られ、表側に7つ、裏側に2つの孔を持っている縦笛で、リードは葦できたものです。篳篥は大地を表現しています。

龍笛も竹に七つ孔を開けてものです。天空と大地をつないで昇天していく龍のさまを表現しています。

笙はハーモニカに似た楽器で、匏(ふくべ)と呼ばれる部分の上に17本の細い竹管を円形に配置し、竹管に空けられた指穴を押さえ、匏の横側に空けられた吹口より息を吸ったり吐いたりして、17本のうち15本の竹管の下部に付けられた金属製の簧(した・リード)を振動させて音を出します。天空から降り注ぐさまを表現しています。

先代は龍笛、私は篳篥を得意としています。息子は「天地雅楽」と言う会のメンバーで
「倭ノ音霊 -YAMATO NO OTODAMA-」というCDも出しています。買って聞いてください。

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