外宮から参拝するのが古来からの習わし

外宮から参拝するのが古来からの習わし
今年は式年遷宮の年です。多くの参拝者で神宮は賑わうことでしょう。正月に鶴見神社の氏子さんから、内宮と外宮のどちらを一番最初にお参りしたらよいのでしょうか、という質問がありました。外宮から参拝してくださいと答えています。

これは正式な参拝の仕方というと疑問があります。神宮司庁広報室の後輩の言い方からすれば「古くからのしきたりで外宮から参拝してください」ということの答えが返ってきます。神宮は内宮の皇大神宮と外宮の豊受大神宮とがあり、正宮が中心となりますので、また御神格からみても天照大神さまを祀る内宮が第一となります。

神宮最大の神事である式年遷宮の諸祭も内宮が先に執行されます。このことから考えますと先に内宮に参拝することになります。しかしながら恒例祭儀で重要な神嘗祭は外宮が先に斎行されます。古来から神宮では「外宮先祭」という言葉があり、恒例祭儀は外宮から斎行されます。それは外宮の豊受大神さまが「御饌都神」(みけつのかみ)であり、豊受大神さまのお働きがないと御饌が調へられないからです。簡単に言えば、食事をしないと力が出ないということです。

古来京の都から差し遣わされる天子様の奉幣使も宮川を渡り、外宮から参られます。これは京から来られますと、外宮が近いということもあります。伊勢街道もすべて宮川を越えなければならないので、一番近くの外宮が先になるのが当たり前です。現在でも御皇室のお方が参拝されるのも外宮からです。「延喜式」の中にも元日に神宮の禰宜・内人らが宮川のほとりで執行する拝賀式の遥拝でも外宮・内宮・諸宮という順番になっています。

以上のことから外宮から参拝するのが古来よりの習わしということです。

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