自然葬ついて

自然葬ついて

　自然葬が盛んになってきています。自然葬とは、墓でなく海や山・木などに遺体や遺灰を還すことにより、自然の大きな循環の中に回帰していこうとする葬送の方法です。従来の墓石を用いる葬法とは違い、遺骨を直接自然へ返したり、墓標として人工物を用いないものを指しています。狭義にとらえると散骨と同義であると思います。

大和言葉に「おきつすたえ」と言う言葉かあります。これは亡骸を山や田んぼ・畑に遺棄する葬送のことを言います。これには古代人の考え方があります。亡骸を遺棄することにより、その亡骸を獣が食べて、その獣を人が食べる、という循環を意味しています。また田畑に遺棄することにより、それが腐敗し肥料となって土地の生り物になって返ってくる、という循環の考えがありました。絶対数、亡骸が少なくなったために、代用品として土偶が考えられました。発掘された土偶がすべて欠けて発見されるのも、亡骸同様に投げ捨てられたと考えられることです。

「おきつすたえ」という亡骸を遺棄いるのではなく、自然葬は遺骨を粉砕し散骨することを指します。散骨する場所が、海川山野・樹木や空中散布等があり、自然に帰す、という考えに基づいています。

昨今の核家族化や少子化によりこれまでの家系を重んじた墓の管理体制が維持できなくなってきているなどの社会的な要因も増加のする原因と考えられます。結論から言えば、子孫や家族に没後の面倒を掛けたくない、お墓の継承者がいないという理由が大半です。

日本の自然葬を考える場合、核家族化と少子化が根幹にあり、墓や葬儀に高額のお金をかけられない事情もあります。しかし葬儀される側の「自然へ帰りたい」という思いを持たれている人たちもいます。建築家の安藤忠雄さんの推奨しているのは大阪市の大川沿いに桜を植え、その土の中に散骨するという樹木葬の方法が、大阪市民と大阪市の間で研究されています。

日本では

骨を砕いて粉と為し、之を山中に散らすべし

と遺言した淳和天皇（786年－840年）や、

それがし閉眼せば、加茂川に入れてうほ（魚）にあたうべし

と言い残した浄土真宗開祖の親鸞(1173年－1262年)などの例からも、遺灰を山や川にまいていた日本人の姿が想像できます。

昭和23年（1948）に制定された「墓地、埋葬等に関する法律」で「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない」と規定され、また刑法の「遺骨遺棄罪」の規定もあって、戦後も長く散骨は一般的には違法行為と受け止められています。

平成２年(1990)、ライシャワー元駐日米国大使の遺灰が、遺言にしたがって太平洋にまかれたことが話題になりました。世界的には、インドのネール首相、中国の周恩来首相、フランスの俳優ジャン・ギャバンらの著名人の遺灰も海や林野にまかれています。

　核家族化と少子化を考えれば、散骨することについて、やむ得ないことだと思います。しかし宮司の立場でみれば、遺骨を自然に帰す場所は必要であると思います。土饅頭型の古墳を作り、その前には鳥居があり、簡単な礼拝所を設けて神道墓が作ることで解決すると思います。神道は八百万の神さまがおられるので、宗派宗教に関係なく、誰でも土饅頭型の古墳に散骨するのも、穴を掘って埋めるのも自由にしてもらう神道墓を計画しています。墓標・墓石もなく、あるのは土饅頭型の古墳だけです。

自然葬が盛んになってきています。自然葬とは、墓でなく海や山・木などに遺体や遺灰を還すことにより、自然の大きな循環の中に回帰していこうとする葬送の方法です。従来の墓石を用いる葬法とは違い、遺骨を直接自然へ返したり、墓標として人工物を用いないものを指しています。狭義にとらえると散骨と同義であると思います。

大和言葉に「おきつすたえ」と言う言葉かあります。これは亡骸を山や田んぼ・畑に遺棄する葬送のことを言います。これには古代人の考え方があります。亡骸を遺棄することにより、その亡骸を獣が食べて、その獣を人が食べる、という循環を意味しています。また田畑に遺棄することにより、それが腐敗し肥料となって土地の生り物になって返ってくる、という循環の考えがありました。絶対数、亡骸が少なくなったために、代用品として土偶が考えられました。発掘された土偶がすべて欠けて発見されるのも、亡骸同様に投げ捨てられたと考えられることです。

「おきつすたえ」という亡骸を遺棄いるのではなく、自然葬は遺骨を粉砕し散骨することを指します。散骨する場所が、海川山野・樹木や空中散布等があり、自然に帰す、という考えに基づいています。

昨今の核家族化や少子化によりこれまでの家系を重んじた墓の管理体制が維持できなくなってきているなどの社会的な要因も増加のする原因と考えられます。結論から言えば、子孫や家族に没後の面倒を掛けたくない、お墓の継承者がいないという理由が大半です。

日本の自然葬を考える場合、核家族化と少子化が根幹にあり、墓や葬儀に高額のお金をかけられない事情もあります。しかし葬儀される側の「自然へ帰りたい」という思いを持たれている人たちもいます。建築家の安藤忠雄さんの推奨しているのは大阪市の大川沿いに桜を植え、その土の中に散骨するという樹木葬の方法が、大阪市民と大阪市の間で研究されています。

日本では

骨を砕いて粉と為し、之を山中に散らすべし

と遺言した淳和天皇（786年－840年）や、

それがし閉眼せば、加茂川に入れてうほ（魚）にあたうべし

と言い残した浄土真宗開祖の親鸞(1173年－1262年)などの例からも、遺灰を山や川にまいていた日本人の姿が想像できます。

昭和23年（1948）に制定された「墓地、埋葬等に関する法律」で「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない」と規定され、また刑法の「遺骨遺棄罪」の規定もあって、戦後も長く散骨は一般的には違法行為と受け止められています。

平成２年(1990)、ライシャワー元駐日米国大使の遺灰が、遺言にしたがって太平洋にまかれたことが話題になりました。世界的には、インドのネール首相、中国の周恩来首相、フランスの俳優ジャン・ギャバンらの著名人の遺灰も海や林野にまかれています。

　核家族化と少子化を考えれば、散骨することについて、やむ得ないことだと思います。しかし宮司の立場でみれば、遺骨を自然に帰す場所は必要であると思います。土饅頭型の古墳を作り、その前には鳥居があり、簡単な礼拝所を設けて神道墓が作ることで解決すると思います。神道は八百万の神さまがおられるので、宗派宗教に関係なく、誰でも土饅頭型の古墳に散骨するのも、穴を掘って埋めるのも自由にしてもらう神道墓を計画しています。墓標・墓石もなく、あるのは土饅頭型の古墳だけです。