生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。

生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。
私は毎年この時期、不眠症になります。不眠症を解消するためにいろいろと勉強を致します。勉強すると眠くなるからです。昨夜は敬神婦人会の勉強会が参集所であり、「新嘗祭について」講義しました。そこまでしなくてもよいのですが、深夜遅くまで、その下調べに史料を集めました。それでも不眠症は解消しません。

不眠症の原因は分かっています。三島先生や森田さんが自決して40年になります。遠い昔の出来事でも、昨日今日のことに思えます。何の解決策も見出せずに、40年間も悩んでいる自分の姿が哀れでなりません。

三島先生が市ヶ谷の自衛隊基地に立てこもって、自刃された時の檄文の一部を御紹介します

「生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の存在を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまった憲法に体をぶっつけて死ぬやつはいないのか。いまからでもともに死のう。われわれは至純の魂をもつ諸君が、一個の男子、真の武士として戦えることを熱望するあまりこの挙に出たのである。」

私は宮司であって神さまと接することを仕事にしております。その私が言うのもおかしい話ですが、日本の伝統・歴史・文化に精通しておられた三島先生は、天皇陛下が道義的に統治される神の国、神国日本の存在を実感されておられました。神国日本が武力的に外国に犯されてはならないし、日本に米軍の基地が存在すること自体、許すことができなかったと思います。当然のように日本は日本人自らが守るべきだと思っておられました。

江戸時代の神道家若林強斎先生が「神道大意」の中で「朝夕に水瓶の水を汲む時にも、水には水の神霊がおられるのだから大切にしなければと思い、手に持った柄杓の水にも、「ここに水の神ミズハメの神様がおられると、尊び感謝申し上げ、加えて、火にも木にも草にも、それぞれ神様が宿っておられるのだから、その神様たちを尊び感謝申し、おごり高ぶり油断して当然のことと無自覚に陥らず、常に尊き神のそこにあることを思い、これを大事とおそれつつしむことが神道の神髄である」と言われました。

こういう姿勢が毎日の生活に一貫しておれば、自ずから、真の日本人が出来上がるのです。このように日本人は古来あらゆるものに神を見出しました。そして人の中にも神を見出しました。そしてそれが、三島先生が檄文の中で叫んだ、生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか、と言った魂なのだと思います。三島先生の考えからすれば、人が神になる時それは魂が生きたときなのです。

戦後占領憲法のもと、人権が叫ばれ、生命尊重が叫ばれ、英霊という言葉は消え、戦没者は犬死とまで言われています。どこかの民主党のアホ官房長官の仙石何某は「自衛隊は暴力装置」という暴言まで吐いているような国では、祖国を守るという意識は皆無に近いと思います。

今こそ、肉体のいのち以上の価値、それは三島先生にとっては、日本であり、日本とは神なる天皇、「悠久の天皇」を中心にした国であるのです。その日本を覚醒させるために死ぬことに、先生や森田さんは武士道としての生き方を見出したのであろう、と私は思います。そして三島先生自身もまた、肉体を超えたところに存在する魂であると信じたからに違いないのであると思います。

森田さんが生前好きな歌に「青年日本の歌」があります。その歌の中に

功名何か夢の跡 消えざるものはただ誠
人生意気に感じては 成否を誰から論(あげつ)らふ

というのがあります。森田さんは、どのように自分が死んだのか、という問題より、どのようにして自分は生きたのかを後世に知ってもらい、自決した自分を、後世の人たちに成か否かに議論してもらいたいという気持ちがあったのでしょう。

私は今の日本の精神状態を考えると、もう一つの深刻な現象についても悲しみを感じざるを得ません。それは日本人の心の変化であり、すなわち日本の最も素晴らしい遺産の喪失についてです。まさに日本人は「日本らしさ」を失いつつあるのです。
大東亜戦争の敗戦は、あまりにも悲壮な出来事でした。それは、ひたすらに勝利者の論理に従い、勝利者の観点から敗者を裁く理屈っぽい国民になってしまいました。これこそは、本当の敗北であり偉大な日本の伝統と文化と精神の終焉であります。この理屈っぽい精神こそ、現在目の前に見えてきた日本の破綻の遠因であると思います。 

伝統や道徳を失った国家、昔からの美徳を失った国民は、亡ぶしか道はありません。三島先生はそれを恐れられたのです。三島先生と森田さんは乱極むるに至れば、一つの循環が終わり、新しい時代の到来を期待できるかも知れないと、後世を信じて自決されたのです。

尖閣諸島の侵犯問題やリーマンショックによる経済的繁栄が脅かされるようになって初めて、国民的連帯感の重要性も再び感じられて来ています。日本は確かに大きな転換期に向かっています。日本は完全に復活するか、或いは完全に崩壊するかは、今のところ判断できません。これから日本復活の道が拓かれることを、私は希望を込めて信じています。

そしてもしこの道が実際に拓かれるとしたら、それは靖国神社の復権から始まる、と私は確信しています。

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平野綾

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by 平野綾 (2010-11-19 14:28) 

陽子

私は、鶴見神社の氏子です。
先月下旬、懐かしくお参りに行きました。

今の日本がどうなるかわかりません。
英霊を忘れてはいけません。
本当に、今の民主では日本の心さえも後に伝えれない。
私は、年に何度かサイパンに行きますが やはり涙します。
2度目からは、線香を忘れずに持っていってます。
教育も親が、どこからかおかしくなりましたね。
モンスターペアレントなんて言われてます。
私なんか、鶴見小学校でコツンや、グリグリされてる男子、女子、何もかえっていわなかったもんです

このままでは、日本は、日本では無くなってしまうのでしょうかね?
by 陽子 (2010-11-21 01:35) 

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